株式会社共同テレビジョン様は、IP Liveプロダクションシステムによる4K HDR対応大型中継車「KR-supreme(ケイアール・シュプリーム)」を新たに導入され、2019年7月から運用を開始されました。
スポーツ、舞台、ライブコンサートなどの収録や生放送で広く利用される大型中継車は、多くの技術スタッフの方々が長時間その車内に乗り込み番組制作がおこなわれる、いわば”移動するスタジオ副調整室”です。そのため、車内でありながら快適な居住性が重視されます。今回、お客さまからの「あらゆる番組制作に対応するフル装備の中継車をめざしつつ、広大な制作空間も確保したい」というご要望に応えるため、車体の左右の幅を広げる「両拡幅」を採用しました。進行方向左側については、制作エリアからVE(ビデオエンジニア)エリアまで、車両全長におよぶ「全拡幅」構造を実現。しかし、「全拡幅」の中継車制作は初めての試みでしたので、各種制約があるなか進めた車内の配置やシステム設計は、試行錯誤の連続でした。また、中継車の制作には通常1年以上の期間がかかることから、システム設計と最新機器の開発が平行して進むケースが多く、今回もまさにその状況。技術者にとっても大きな挑戦となりました。
ソニービジネスソリューション株式会社 鈴木(営業担当)