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インカムアプリ「Callsign」誕生の舞台裏 NEW

テクノロジー

    お客さまの声に耳を傾け、業務用無線機に引けをとらないアプリの開発を目指す

    仕事上のコミュニケーション手段として用いられるトランシーバーやインカムなどの業務用無線機は、放送現場、飲食店、小売店舗、イベント運営、警備、バス、タクシーなど広範囲にわたって利用されています。業務用無線機の形状は大きく分けて携帯タイプと車載タイプの2種類で、アナログ、デジタル、IPなど複数の通信方式が存在しています。利用者は用途に合わせ機材を使い分けていますが、この使い分けの煩雑さや、レンタルおよび購入に関わる事務手続きなど、業務用無線機利用におけるハードルが少しでも下がらないかという点に着目し開発したのが、⼿持ちのスマートフォンにヘッドセットをつなげるだけでインカムとして活⽤できる、スマートフォン向けインカムアプリ「Callsign(コールサイン)」です。

    ソニービジネスソリューションが独自開発した「Callsign」は、デモンストレーションを通して得られた数多くのお客さまからの声が凝縮されており、放送局、空港、警備、イベント運営など、さまざまな場面での活用が期待されています。そんな「Callsign」誕生の舞台裏の一部をご紹介します。

    SECURITY SHOW2019に出展した時の1コマ。
    熱のこもったスタッフの説明に聞き入るお客さま。

    さまざまな業種の方に興味を持っていただきました。

    気軽に持てる、いつでも、どこでもつながるインカムを作りたい︕

    開発のきっかけは、ソニーモバイルでスマートフォンやアプリの開発に携わっていたエンジニアの井手が、右手で無線機、左手でスマートフォンを使っているお客さまを⾒て、「スマートフォンをインカムのように使えないか?」とひらめいたことでした。業務⽤無線機は⾼額で、通信距離の制限や混信といった制約があります。⼀⽅、スマートフォンは多くの人が気軽に使っていて、いつでもどこでもつながります。潜在的ニーズがあることを確信した井手は、2015年ごろから無線機アプリの開発を始めました。ユーザーの意見を収集するために、展示会にも出展。スマートフォンユーザーではなく無線機ユーザーに興味を持ってもらえるよう、名前は無線通信のIDである「Callsign」と命名しました。この作戦が功を奏し、展示会では、⽇ごろから無線機を使っている映像制作の現場担当者や、イベント運営の企業、ドローンメーカーなど数多くのご意見をいただくことができました。

    開発を進めるうえでは、業務用無線機として必要な機能をスマートフォンのアプリで実現することや、聞き取りやすく話しやすい音声の仕組みを搭載することが大きな課題でした。試作機の製作からリリースまでは3年半かかりましたが、検証を繰り返し、数多くのデモンストレーションを行うことで課題への対策が進み、業務用無線機に引けを取らないインカムアプリが完成しました。

    開発の段階でさまざまなお客さまの意見を取り入れ、現場に則した機能や操作性を実現

    「Callsign」は音声コミュニケーションツールのため、⾳にはこだわっています。⾳声アルゴリズムは1年かけて開発しました。ハウリング抑制、ノイズキャンセル、低遅延対策など、ソニー独自の音声アルゴリズムを搭載することでクリアな音声とスムーズなコミュニケーションを実現しています。⾳質は、機器の性能やネットワーク環境に⼤きく依存するため使⽤想定が難しく、スマートフォンで使えるレベルの⾳質を出すことに苦労しました。そのため、国内外で実証実験を行い、そこで得た課題をチューニングに生かしています。機能面では、1台のスマートフォンで最大6チャンネルまで同時送受信ができることや、1台のスマートフォンから各チャンネルおよびマイクのレベル調整が制御できること、細かい点ではイヤホンジャックが抜けた時に相手側の話声が漏れないようにオーディオの出⼒を止めることなど、専用機としての基本機能から拡張機能まで網羅しています。

    スマートフォン用アプリならではの特長としては、通信距離に制限がないことに加えて、利用者の増減が柔軟にできることや、利用者のグループを自由に作成できること、グループ追加がQRコードで簡単にできることなどです。さらに、アプリインストール数の制限がなく、使用料は同時接続人数でカウントされることも特長です。例えば、その時々で利用者が変わっても、最大利用人数を超えるまでは、あらかじめアプリをインストールしたすべての人が利用できます。常時身につけているスマートフォンだからこそ、無線機を配布したり、管理室に取りに行くといった管理上の手間も省くことができます。

    プロユースに耐える機能や⾳質を、スマートフォン上で実現するのは⼤変でしたが、実運用で起こりうる問題を開発の段階で把握できたことが、現場に則したUX(*)の実現につながっています。

    * UX(ユーエックス):User Experienceの略。ユーザーが製品やサービスを通じて得られる体験

    空港、店舗、大型施設などの幅広い分野での活躍に期待

    運⽤現場の⽣の声が存分に生かされた「Callsign」。空港、⼤型商業施設、介護施設などでのデモンストレーションでは、既存の業務用無線機に引けを取らない性能に、「ぜひ使ってみたい」という数多くのご意見をいただき、スマートフォンアプリの利便性や価格面でも、多くのお客さまにご納得いただいています。2019年1月のサービス開始からこれまで、多くの企業様からお問い合わせをいただき、次々と導入が検討されています。

    今後、技術⾯では、⾳声録⾳やAIの技術を使った⾳声書き起こしや、SNSリアルタイム速報サービス「Spectee」(*)と連携して必要な情報を「Callsign」へ⾃動転送することも考えています。業務用無線専用機ではなくスマートフォンアプリだから実現できる、可能性に満ちあふれた「Callsign」。これからの展開にご期待ください。

    *「Spectee」:AIによる高精度解析で、報道やマーケティングに必要な情報のみをSNSから自動収集する、スペクティ社が提供するSNSリアルタイム速報サービス

    2018年4⽉に開発途上の「Callsign」を抱えて、ソニービジネスソリューションへ異動しました。⾳にこだわって作りましたので、音質に対する完成度は非常に高いと自負しています。⾃信を持っておすすめできるサービスですので、ぜひたくさんのお客さまに使っていただけると嬉しいです。まずは、コミュニケーションツールとしてのスマートフォンアプリで、ナンバーワンシェアを取りたいです。

    ソニービジネスソリューション株式会社 井⼿(技術担当)

    放送業界、映像制作業界でスマートフォンベースのインカムアプリといったら「Callsign」という実績を作りたいです。また、空港や⼤型商業施設、介護施設などでも説明会やデモを⾏いましたが、放送業界以外の需要もたいへん多いという状況がわかってきました。さまざまな業種のお客さまに「Callsign」をお届けできるよう、営業チームと協力しながら、新しい市場を開拓していきたいと考えています。

    ソニービジネスソリューション株式会社 河崎(新規顧客開拓担当)

    「Callsign」の可能性は無限大だと思っています。業務用無線機の機能はもちろん、音声コミュニケーションや音声配信サービスとしての使い方も可能で、さまざまな課題を解決できるツールです。労働人口の減少や働き方改革など、これからの日本の課題に対しても有効なツールとして、新たなマーケットの可能性を探っていきたいと考えています。

    ソニービジネスソリューション株式会社 一ツ橋(マーケティング担当)

    私は、商品企画、マーケット調査、他社品との連携、販促物作成といった業務を⼀⼿に引き受けました。初めて経験することも多く、苦労しましたが、勉強にもなりました。まずは、業務⽤無線機市場で認知していただくことが必要ですが、将来は⾳声コミュニケーションツールとしての新しい使い⽅を積極的にご提案し、新たな市場を創っていきたいと思います。

    ソニービジネスソリューション株式会社 服部(商品企画担当)

    写真左から、ソニービジネスソリューション株式会社 一ツ橋(マーケティング担当)、服部(商品企画担当)、井⼿(開発担当)、河崎(新規顧客開拓担当)

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